チームメンバーと協力しながら患者さんの“食べる”を支援
摂食・嚥下障害看護認定看護師を目指したきっかけは、消化器がんターミナルの患者さんとの出会いです。その方はがん性腹膜炎で口から食事をするのがむずかしい状態だったのですが、大好きなメロンをひと口食べて「おいしい」と、涙を流してよろこばれたんです。「“食べる”ことは生きる力になる」と、その時強く感じました。そして、患者さんに安全に食べてもらえるように、エビデンスに基づいた知識と技術を身につけたいと思い、認定看護師を目指しました。
現在は消化器病棟に勤務しながら、院内の栄養サポートチーム内摂食嚥下支援チームのメンバーとして活動しています。具体的には、電子カルテの情報から特に食べることが困難な状態の患者さんをピックアップして、病棟をラウンドし、チームメンバーと検討しながら適切なケアを実施しています。より良いケアを提供するためには、多職種がそれぞれの視点から意見を出し合うことが大切です。そうしたなか患者さんに近い医療従事者として、チームメンバーが活発にコミュニケーションを図る懸け橋になれるよう努めています。